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ビジネスの世界で強者の立場である大企業は、その知名度・ブランド力から大きな市場で勝負することができます。
しかし、それと同じように中小企業が大きな市場に進出しようとすると、多くの商品・サービスの中に埋もれてしまい、思っていたよりも売上が上がらない、なんてことも多いです。
中小企業はしっかりとした戦略に基づいて、マーケットを選ばなくてはいけません。そんな時に、ランチェスター戦略を活用することで、自分たちが勝負するべき領域を選ぶことができます。
今回は、よりマーケット内でのシェアを伸ばし、売上を拡大させるために、ランチェスター戦略でも”エリア戦略”について解説していきます。
ランチェスター戦略の基本、『エリア戦略』とは?
エリア戦略とは、大きなマーケットの中でなんらかのグループ分けをし、その属性に合わせた訴求を行うランチェスター戦略のひとつです。
そして、その狙いはエリア内での”ナンバーワン”になることにあります。
ナンバーワンになることができれば、そのマーケット内での地位を確立することができ、様々な良い効果を期待することができます。
例えば、
マーケット内での認知度が上がる
マーケット内でナンバーワンになるということは、知名度の向上に直結します。
グループ化した属性の見込み顧客が自分に適した商品・サービスを探している時に、まず最初に目につく商品になるため、それだけ見込み顧客に選ばれる確率も高くなります。
ナンバーワンの箔がつく
ナンバーワンというのは、見込み顧客にとってとても意味のある言葉です。
「多くの人が利用し、ナンバーワンになった」
“ナンバーワン”という言葉を聞くだけで、その商品・サービスをほぼ無条件で信頼する見込み顧客もいるため、この箔を手に入れているだけで、購入・成約率が大きく変わります。
別エリアでの訴求にも活用できる
また、ひとつのエリアでナンバーワンになることができれば、場合によっては別の商品・サービスでの訴求にもその称号を活用することができます。
例えば、「人気ナンバーワンのお米」の称号があった場合には、そのお米を使った「日本酒」を作れば、別エリアへの訴求もより大きくすることができるのです。
つまり、ひとつのエリアでナンバーワンを取ることは、そのエリアだけにとどまらない訴求力を手に入れることができます。
エリア戦略の手順
では、実際にエリア戦略を進めていくために、どんなエリアを選び、どんな訴求をすればいいのでしょうか?
ここからは、エリア戦略の考え方をステップ毎にわけて解説していきたいと思います。
ステップ1:商圏・プラットフォームを絞る
まずは、商圏・プラットフォームを決めていきます。
一口に商圏・プラットフォームと言っても、そのセグメントは様々にありますので、商品・サービスに適した訴求を選んでください。
地域(東京、新宿)
商圏として最もわかりやすいのが、地域での切り分けです。
国・地方・都道府県・市区町村など、より狭い商圏に迫っていくほど、ナンバーワンも取りやすく、商品・サービスの訴求もしやすくなります。
OS(Windows、macOS)
アプリ・ソフトウェアなどを商品・サービスとして扱う場合には、OSによって大きな違いを出すことができます。
それぞれのOS毎に利用している人や求めていることが違うため、それぞれが考えていることや求めている要素などを的確に取り入れていくといいでしょう。
デバイス(PC、スマホ、タブレット)
PC、スマホ、タブレットなども、それぞれによって求められている商品・サービスが違います。
もちろん、それぞれどのデバイスでも利用ができるようなUIにすることも重要ですが、その中でもどれかひとつのデバイスをメインターゲットに据えることで、ナンバーワンを取りやすくなることもあります。
SNS(Twitter、Instagram、Facebook)
最近では、広告としてSNSがよく利用されていますが、このSNSもそれぞれ利用している人の属性・特徴が異なっています。
そのため、どのSNSにどんな訴求で商品・サービスを紹介していくかによって、売上が大きく変わってきます。
販売サイト(楽天、Amazonなど)
特定の販売サイト内において人気を取ることも、効果的です。
基本的に販売サイトではランキング機能を採用しているため、それぞれのカテゴリーや検索キーワードの中で人気商品になることで、商品・サービスが上位表示されて購入されやすくなります。
ステップ2:エリア内の顧客層・ターゲットを絞る
勝負をするエリアを決めたら、その中に含まれている人の中でもより絞った顧客層・ターゲットを決めていきます。
特定のエリアに決めただけでは、まだマーケットが大きすぎて大・中・小企業がひしめいている可能性もあります。
そんな時には、さらに顧客層・ターゲットを絞ることで、より確実にナンバーワンをとれるような環境を作り上げていきましょう。
ステップ3:ニッチなオファーに限定する
顧客層・ターゲットに対して、他の商品・サービスとは差別化を図ったニッチなオファーを進めていきます。
同じエリアの中で同じような商品を売っても、それは顧客を奪い合うだけの関係になってしまいます。
しかし、よりニッチなオファーをすることで、それは商品・サービスの強みや特徴となり、他とは違った商品として利用者に対する訴求、ファン化を目指すことができます。
ステップ4:エリア内で小さなナンバーワンに
こうして特定のエリア内に含まれる顧客層・ターゲットに対してニッチなオファーを進めていくことで、そのエリア内でのナンバーワンになることができれば、エリア戦略の成功です。
ここからはライバルとの戦いをしながらナンバーワンを死守し、エリア内で不動の地位を獲得できるようにしていきましょう。
そうすることで、エリア内に含まれる新規見込み顧客に対して、最も強い訴求をすることができ、購買率・成約率もぐんと上がっていきます。
まとめ
エリア戦略では、とにかく特定のマーケットでのナンバーワンを獲得することが大切です。
まずは、自社の商品・サービスの強みや特徴を理解し、より勝負しやすいエリアでの展開を目指していきましょう。
エリア戦略によって特定マーケットでナンバーワンを獲得し、売上を伸ばしていくことができれば、やがてエリアを拡大していくことでより大きなマーケットへと市場拡大することも可能です。
ビジネスの地盤を固めるつもりで、特定のエリアからじっくりと市場拡大をしていくことを心がけてください。
さらに詳しいマーケティング戦略を学びたい場合は、日刊メルマガに登録してもらえればと思います。
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